#字書きによる表紙作成ワンドロ(その手をどけて)
Twitterで素敵なワンドロがあったので参加させていただきました。
ジャンル:TOZ / ザビスレ(あらすじは@で)
— てんの (@tennoia) 2017年3月31日
ソフト:Photoshop
素材:和×艶やかモダン、ぱくたそ、Roz
フォント:なごみ極細ゴシック
#字書きによる表紙作成ワンドロ pic.twitter.com/TP0xTOODoH
追加で、当初の予定どおりカバー仕立てに。追加の時間はかるの忘れました…だらだら作ってたから30分くらいかな #字書きによる表紙作成ワンドロ pic.twitter.com/D3cCwbcp9k
— てんの (@tennoia) 2017年4月1日
自分が何を考えてこんな表紙にしたよ~っていうのを自分用メモとして、作業工程を記録しておこうかなと思います。
中身をイメージする
今脳内で一番HOTなCPということで、ザビスレで考えます。
その手をどけて→手で何かを隠している→泣き顔→泣かないスレイという連想ゲーム。
ざっくりしたストーリーも考えます。
スレイが我慢ばっかりしてるのが気になったザビーダがもっと思うがままに生きてもいいんじゃね?てことをあの手この手でスレイにわからせようとする話
ついでに、オチとしてはザビーダが意図したものとは違うアクシデントでスレイが泣いてしまい、ザビーダも困り果てながら、それでも泣いてもいいってことを伝えていくような話かな~と。
表紙のイメージを考える
さて、テーマは「涙」ということが決まりました。
そこから連想で、あじさいをメインに使おうと決めます。
涙雨のイメージなので、ノイズも入ってる、けぶる雨の向こう側をぼんやりと決めたところで、素材探し。
手持ちの素材集にもあじさいはありますが、今回は写真を活用したいなぁと思ったので、こちらの素材をお借りします。
自前の写真を使うこともありますが、いろいろ写真撮ってるくせにあじさいがなかったので、今年は撮りに行こうと心に決めました。
ノイズとかは手持ちの素材集から使えそうなのを何点か見繕っておきます。
ジャポネスク素材集 和×艶やかモダン (IJデジタルBOOK)
- 作者: CG & ARTWORKS:なせつ
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2011/07/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
こちらの素材集からリストアップしました。
さて、これで一応下準備は終わりです。
基本的に組みながら行き当たりばったりで素材を足したり引いたりするので、あんまり準備らしい準備はできていません……。
作業工程
まずは下地。
以前カバーを作ったときの、ガイド線(塗り足し、折り返し部、中心)を活用します。
ついでに、各パーツごと(折り返し、表紙・裏表紙、背表紙)に白い塗りつぶしレイヤーを当てておきます。
こうすることで、あとで必要なところだけを表示しやすくなるので。
まずは先ほどの写真を配置します。
切り抜いてしまうと違う部分を使いたくなっても使えないので、今白くなっている部分はレイヤーで隠している状態です。
以降は表紙を作っていくので表紙だけで記録します。
イメージ→色調補正→ポスタリゼーションで、写真をイラスト風に加工します。
先ほどの素材集から、テクスチャを重ねます。
レイヤーモードは乗算、不透明度は30%です。
さらにセピアでざらついた感じにしたいのでもう一枚テクスチャを同じ素材集から。
今度は、レイヤーモードが焼き込み(リニア)で不透明度は100%です。
まだ鮮やかすぎる感じがするので、写真のレイヤーに戻ります。
イメージ→色調補正→色相・彩度で少し色を落ち着けます。
もう少しセピアっぽくしたいので、さらに新規レイヤーをそれっぽい色で塗りつぶします。
レイヤーモードは乗算の不透明度20%です。
さらにもっとざらざらした質感にしたいなぁと思ったので、Rozさんから借りたテクスチャ素材(効果:回想風ノイズ)を90°回転したものを貼り付けます。
そのまま使う分にはPhotoshopのパターン素材で配布されているのですが、今回は加工してからなので、まずパターン登録から始めます。
新しく先ほど借りてきた素材を開き、イメージ→画像回転→90°したものを全選択し、編集→パターンを定義。
これで準備完了です。
もとのファイルに戻って、レイヤー→新規塗りつぶしレイヤー→パターンで、先ほど登録した素材を選びます。
レイヤーモードはスクリーンの不透明度53%です。
やっとなんか雨が降っているようなイメージになりました。
次は文字入れです。
本当はここでなかなか決まらなくて紆余曲折あったのですが、割愛。
画像がもう少し線路が入ってきていてその余白に縦長に入れていたのですが、どうにも野暮ったさが抜けず没にしました。
そんな失敗を経て、改めてタイトルを入れます。
なごみ極細ゴシックの30ptを使用します。
「手」だけは36ptに。
左のままでは文字が埋没していまうので、レイヤー→レイヤースタイル→光彩(外側)でこのように設定します。
グラデーションはあじさいの花の濃いめのところからピックアップしてきました。
で、こんな感じになります。小さいのでわかりにくいですが、少しだけはっきりしました。
まだそれでも埋もれてしまっているので、新規レイヤーで文字の下を四角く範囲選択し、茶色で塗りつぶします。
レイヤーモード乗算で不透明度は50%です。
あと、右側の空間が寂しいので英文を入れます。
「涙」がテーマで、泣かせる方が目的なのですが、敢えて「泣かないで 英文」で検索をかけます。
なんか良い例文ないかな~ということで、「ケンジントン公園のピーターパン」引用の「泣かないで、かわいい子、泣かないで」にあたる「Don't cry, pretty human, don't cry,」を採用します。
全く重要ではないので、なごみ極細の6ptで見えるか見えないかのぼんやりとした感じにおきます。
たぶん印刷したら一応読めるかな? くらいです。
でもないよりちょっと締まった気がします。
ここで1時間。タイムアップです。
先ほどの内容を決めたところから、なんとなくあらすじを書きます。
あらすじ、上手に書けるように練習していきたいです……。
スレイは泣かない。そう決めた。導師としてしゃんと立っていなければ、と誰に言われたわけでもなく、誰に誓ったわけでなく、そう心に決めてきたのだ。けれど世界は厳しくも哀しくて、いつもスレイは翻弄される。そんな中世界とは違った手法でスレイを弄ぶザビーダに――
延長戦
さて、せっかくカバーだったのだからと、翌日延長戦で残りも仕上げてしまいます。
といってももうあとちょっとです。
あらすじはカバーの折り返し部分に。先ほどの若干微妙なあれをとりあえず配置します。
はれのそら明朝の11ptで。
背表紙と著者名はタイトルにあわせてなごみ極細ゴシックです。こちらも11pt。
背表紙のタイトルの上と、裏表紙の中央に、先ほどの素材集からあじさいのイラストを配置します。
背表紙の左上には、感想.io さんの自分のサークルページのQRコードを載せました。
これが本当に発行した本なら作品ページでいいと思います。
んで、その隣にこの本は何の本じゃ~てことがわかるように、ゼステのファンブックであること、CP名、サークル名を同じくなごみ極細ゴシックの11ptで入れて完成!
今回タイトル配置で苦戦したので時間がだいぶ経ってしまったので、そこが反省点かな、と思います。
さくさくいけてれば残りもできた……かもしれない……。
これ、表紙デザインをいろんなパターンで考えられるのも面白いし、人のデザインやメイキングを見るのも勉強になるし、あとあらすじも考えないといけないので、あらすじの練習にもなるかな~と本当に楽しい企画をありがとうございます!
人様のデザイン見るのだいっすきなのですごく楽しい。
大したことはしてないのですが、使用素材やフォントや工程はできるだけ詳しく書いたつもりなので、微力ながらどこかで誰かの手助けになったら嬉しいです。
自分としては特に何を考えてどうしようと思った、ていう流れをまとめておくのが後々に生かせるんじゃないかと……。
今後もまた参加してまとめられたらいいなぁって思います。初めてのことで意外とまとめるの大変だったけど!