心に移りゆくよしなし事を

腐女子による拡張版ほぼ日手帳くらいの気持ち

3月の読書記録

2016年3月の読書メーター
読んだ本の数:4冊
読んだページ数:1402ページ
ナイス数:15ナイス

新装版 46番目の密室 (講談社文庫)新装版 46番目の密室 (講談社文庫)感想
語り口は親しみやすく、また共感しやすく、響きも好み。一人称はものすごく文体の好みが出るので相性が良くてよかった。密室ミステリーの巨匠が密室で殺されるシチュエーションも面白く、トリックも犯人も動機も奇抜すぎずかといって推理もできないほどよいさじ加減。ただ、犯人も容疑者も知人ということで、砂を噛んだような後味は否めない。ただ、爽快なミステリーよりも人間味があってむしろ私には好ましく感じられた。ひとつあるとすれば、腐女子なら邪推できる間柄を全く考えもしなかったことが口惜しい。
読了日:3月18日 著者:有栖川有栖

月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)月光ゲーム―Yの悲劇’88 (創元推理文庫)感想
ぐいぐい読み込ませる引力が強い。噴火によるクローズド・サークルのお話だが、事件と事故、殺される恐怖とそもそも生きて帰れない恐怖という二重の極限状態に置かれるハラハラ感がすごい。登場人物が多いので頭の中で整理するのに苦心したが、話が進むにつれ好感を抱いていき、46番目の密室よりも語り部に共感する思いが強かった。恋と青春も交えた話なのも大きいか。その分、誰が犯人でも、誰が死んでも、苦しい思いは大きい。同時に、謎解きでは爽快感ではなく登場人物たちと同様、安堵が強かった。
読了日:3月20日 著者:有栖川有栖

月光ゲーム (BLADE COMICS)月光ゲーム (BLADE COMICS)
読了日:3月20日 著者:有栖川有栖,鈴木有布子





孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)孤島パズル (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書)感想
前作と同様、犯人や動機を思うと切なくなってくる話。 殺害現場との距離、凶器などのトリックがちりばめられていて、ミステリーとして楽しい。 それだけでなく、もともとの目的であったパズルや、非日常下における青春を謳歌するような展開も面白く、その少し浮ついた空気が黙々とパズルに興じる江神さんと対比的で印象的だった。 前作と異なり江神さんとアリスを除いて既知である人物たちであったため、無差別殺人の様子がなく、恐怖心としてはおとなしめだった。
読了日:3月21日 著者:有栖川有栖

読書メーター

雷神とリーマン

雷神とリーマン (クロフネコミックス)

雷神とリーマン (クロフネコミックス)

BLソムリエのなしこちゃんに「絶対てんのは雷神好きだから!」とおすすめされて購入。
翌日読みながらにやにやが止まらなくて困った、という一冊。

あんまり商業読まないんですが、電子でBL専用にアプリを取ったので、これからはちまちま読んでみたいなぁ、と。
余談ですがKindleは妹と共有してるので、BL本は買えないんですよ。

お話としては、社畜リーマン大村の家に人間になりたい雷神雷遊が居候する笑いあり涙ありのハートフルストーリー。

絵的にはそこまで好みな感じでもなく、あと個人的に差別的で非常に申し訳ないのですが、関西弁の男性がトラウマ的に怖いので、最初は結構ドキドキしました。
んだけど、そんなの気にならないくらい面白かったです。

雷遊の言動はいつもストレートで、常識外れで、だからこそ尊い。
その言動が大村の胸だけじゃなく私の胸も揺さぶります。
総菜屋になりたい……(読めばわかります)
大村も、はじめは勘弁してくれという感じだったのに、その雷遊に次第に惹かれていくわけです。
ストレスで食事に興味がなく「おいしい」なんて思ってなかった大村が、雷遊と生活して彼と食事することに楽しみをおぼえ「うまい!」てなるのが本当に素敵。

中学生スタイルから大人スタイルに自在に変化できる雷遊ですが、この大人スタイルがまたかっこいい。
ええ……筋肉……大村も高身長でガタイもそこそこよさげなので、マッチョ担には俄然おすすめ。

本当に、随所随所で雷遊がかわいくて、大村と一緒に悶える感じですが、その大村もだんだん表情が柔らかくなって誠にかわいいです。
鋭い顔で三白眼なので二人とも強面なんですが、デフォメ顔がかわいいし、何より幸せそうに笑ったときの大村の衝撃といったら。
個人的には雷遊受けを推したいところですが、公式見解は「どっちでもええやん」。
セッするわけでもないので、商業あるあるの「攻めが受けの方が見たい!」という悲しみに出会うことはないという意味でも誠にすばらしかったです。

pixivで作者の方の元のお話とか、二部とか、番外編とかも読めるのですが、これがまたすごく泣けるので、本編を読んで気になったらぜひに。
個人的に二部本当たまらんので早く二巻出てくれ-!!という感じです。

キンプリ見てきました。

TLでキンプリを見にいった人たちが総じて様子がおかしい。
EZ DO DANCEらしい。
そんな話を聞いて、気になりすぎて行ってきました。
 
そもそもプリリズも知らないし「とりあえずアイドルらしい」「セロリ」「はちみつ」というひどすぎる事前知識を元に鑑賞。
なんていうとファンに刺し殺されそうですが、キンプリなら許されそうという謎の安心感。

見ようかなぁ、とつぶやいたとたん

いいから早く見るんだ
見れば楽になるよ
キンプリはいいぞ 心が健康になる

囲まれた。
キンプリこわい。 

とちうことで、ちょうど私の平日休みと妹の試験休みが重なってるし、一緒に行ってきました。
ちなみに妹も重度のオタクですが、腐っているかは不明。
年の離れた妹なのでつまりあれです、リアルJK。
学割チケットくらい姉が払ってやるぜと太っ腹なところを見せようとしたんですが、特別興業扱いでキンプリは学割ききませんでしたガッデム!

という余談はさておき。
一応、わけがわからないかなと思いますがそれなりにネタバレあるので、まだ映画館に行ってないぞ!という方はご注意を。
これから行く予定もない?キンプリはいいぞ。

始まって早々特大のハートを浴びました。
このあたりはまだ余裕があり「ふふっ……ふふふ……なるほどこういうノリね」などと思っています。
そして始まる突然の乙女ゲー展開。
自転車はちゃんと乗ろうよ!!
ていうか、あんスタがアニメ化したとき転校生ちゃんがこんな感じだったらどうしよう!!!
などとツッコんだり考えたりする余裕があります。
\公道での二人乗りは禁止だよ/
そうだね。

次々に登場人物が増えていくけど覚えられないわし。
とりあえず、脱いだり夢したりラブコメしたりしてて妹と来たことを後悔し始める姉。
濃厚なほもアニメだとは聞いてないけどほもだったらどうしよう……

そんな気持ちも山田さんとの出会いで吹き飛びます。
やだイケボだしめっちゃ好み!
山田さんって合ってたかな、とHPを確認しにいったら「管理人」て書いてあって真顔になった。
とりあえず山田さん(仮)のおかげでなんとなく現状を理解する。

それにしても良く脱ぐ。
とても脱ぐ。
私が見に行こうと思ったEZ DO DANCEなんか、予想以上に長いし!しかも!だんだん脱げてく!
ダンスバトルって時点で若干意味がわからないのに、ダメージを受ける(ダンスです)と、服が脱げていく(ダンスです)。
全力で直前に自分が言ったことを忘れるタイガくんが面白いのに、そこから始まるEZ DO DANCEが面白すぎてもう脳が飽和状態になる。
尻からはちみつだし。ど、どういうことなんだ。
脱ぐし。

正直後半に行くにつれて記憶が混濁してくるんですが、途中で無茶苦茶おいしそうなご飯の印象が強烈すぎてですね。
ボロアパートで見た目が最高に豪華かつ長い名前の料理を食べる……アッ好み……そういうのすごい好み……セロリは熱を加えると独特の臭みが消え旨みだけが残る……。
とりあえず長い料理名は全然わからなかったので次はちゃんと聞き取りたいです。
複数回見ることが決まってる映画こわい。

ルヰ関係のエピソードはなんていうか(さっぱり意味がわからないけど)強烈に美しい。
散々笑って良いのかわからないプリズムショーで腹筋を鍛えてきた私に唐突に美しすぎるルヰを投げつけてきて緩急とかいうレベルじゃない。
よく話題になる「身体に気をつけて!」とかはもうなんか感動と笑いを同時に同じ剛速球で投げつけてきます。
それを全身で浴びてる感じ。
\時空を越えていくから!/
海を越えて。

話としては本筋はすごい王道でした。
シンと一緒に「プリズムショーすごい!!」「世界が輝いている!」となり、「プリズムショーって素晴らしい!」とブログをしたためているわけで、ものすごい共感してる。
こんなに主人公と同じ気持ちになるのも珍しいなぁという感じでした。
その主人公も王道。
ぱっと見そんなに華やかでもない主人公が、運命と才能に導かれて情熱で世界に新しい風をふかせる。

ビーフシチューを再現しようとして生まれた肉じゃがのように、材料は同じなのに劇的に変化してしまった感じ。
でもめっちゃうめえ!なんだこの料理うめぇ!!
そして気がつけば言っているんです……「キンプリ行きたい……」
おばあちゃん!キンプリはもう見たでしょ!